福井県里山里海湖研究所

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里山里海湖研究所の所員が、日々体験したこと、感じたことを綴っていくブログです。
  • 暖かく過ごせる日が多くなってきました。
    春の訪れを感じます。
    観察棟や湖の周りでも、春を感じることが増えてきています。

    梅の花が咲き誇っています。
    梅2.jpg

    オオイヌノフグリやヒメオドリコソウ等も咲き始めています。
    オオイヌノフグリ.jpg ヒメオドリコソウ.jpg

    一方で、私たちを楽しませてくれていたコハクチョウの群れは、
    確認できないようになり、北に向かって既に旅立った様子です。
    カモたちの数も少しずつ減ってきています。

    暖かくなる喜びと共に、寂しさも感じる時期でもあります。
  • 今年一番の寒波が福井県嶺南地方に到来し、観察棟のまわりにも
    多くの積雪がありました。強い風が吹くと、湖には大きな波が立ち
    周りの景色も一変します。
    そんな中でも、湖上の鳥たちは平気そうな表情で波に揺られています。
    マガモ、カルガモ、ミコアイサ、ヒドリガモ、ミサゴ 等々。
    生き物の力強さを感じています。
    DSCF0926.JPG


    ところで、観察棟内では1月24日より、「三方五湖自然再生協議会」
    によるパネル展示が始まっています。
    この協議会は、『多様な主体によって自然再生を実現する』ことを
    目標に掲げ設立されました。6つの部会に分かれ、それぞれの目的に
    向かって活動してきたことがパネルにまとめられています。
    例えば、自然護岸再生部会のパネルでは、石や砂などを活用した
    自然護岸を新たに設置することにより、多様な生き物の生息環境を
    整備したことなどが紹介されています。
    DSCF0929.JPG

    ぜひ、観察棟にお立ち寄りいただき、様々な活動をご覧ください。
  • 昨年の秋に実ったどんぐりを観察棟内で育てています。
    と言っても、特別な世話をするわけではなく、乾かないように
    水を与えているだけですが…。

    観察しやすいように土の上にどんぐりを置いて様子を見てきました。
    育て始めて1ヵ月も経つ頃、硬い殻を破りまず根が伸び始めます。
    発芽1.jpg


    そして、今月に入り、とうとう本葉が伸びてきました。
    どんぐりは、子葉(双葉)を開かずに、地中に残るのだそうです。
    殻の中に留まって、栄養を与えていることでしょう。
    小さくて薄緑色の葉ですが、大人の葉と同じ姿をしています。
    本葉.jpg

    これからの成長がますます楽しみです。
    観察棟にお越しの際には、ぜひ、どんぐりの様子もご覧ください。

     
  • 里にも雪が降りました。
    湖のまわりもすっかり雪化粧です。
    このような朝はとても静かで、湖のほとりにいると
    鳥たちのさえずりや鳴き声、羽ばたきの音など、
    様々な音が聞こえてきます。
    鳥たちのコミュニケーションの様子が伝わるようで、楽しくなります。

    寒さの厳しい季節ですが、鳥たちは強風が吹いても、波が荒立っても、
    湖面に静かにじっと浮いていることが多いです。
    近くの田んぼには、白鳥が飛来しているとの情報も届いています。
    複数の種類の水鳥を観察することができますので、ぜひお立ち寄りください。

    DSCF0892.JPG  DSCF0893.JPG


    2023年がもうすぐ終わります。
    今年もたくさんの鳥たちや草花と触れ合うことができました。
    ご来館いただいたみなさまとも楽しい交流ができました。
    ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
    よいお年をお迎えください。
     
  • 12月に入り、季節が一気に進みました。
    先日は、近くの山に雪が降り、いよいよ冬が来たことを感じさせられました。

    観察棟から見える三方湖にも変化が訪れています。
    冬の風物詩「たたき網漁」が解禁され、操業が始まりました。
    最近は、ミミカイツブリやハジロカイツブリの集団が飛来し、
    4~50羽、時には100羽以上もある集団で、右に左にと移動しながら
    集まったり広がったり、潜ったりしながらコミュニケーションを
    取っているかのようです。
    様々な種類のカモも増えてきて、湖面を賑わわせています。
    ミサゴもやってきて、木の上から鋭い目つきで獲物を狙っています。

    DSCN0604.JPG 
    ミサゴ.jpg

    観察棟の水槽内のフナやコイたちは、水温も下がりじっとしている
    ことが増えてきました。
    猿団子ならぬフナ団子のようで、お客さんたちの笑いを誘っています。

    フナ.jpg


    北陸の冬は天気が変わりやすく、晴れたり降ったりを繰り返すことも
    多くなります。そんな日は、虹がよく現れます。
    湖面から立ち上がるようにかかる虹が見えることもあります。

    虹.jpg
  • 11月に入っても、暖かい日が続いていましたが、最近少しずつ気温が下がってきて、観察棟のまわりの木々や、三方五湖を取り巻く山々の木も色づいてきました。

    今、観察棟では、いろいろなどんぐりを集めて、展示しています。
    一言でどんぐりといっても、様々な種類があります。
    一年中、緑の葉をつけるどんぐりの木は、カシやシイの仲間。
    冬に葉を落とすどんぐりの木は、ナラやクヌギ、カシワ、クリ、ブナの仲間。
    外国生まれのどんぐりの木もあります。
    観察棟の展示では、近くに自生する木のどんぐりを集めてきました。
    ぜひ、手に取って比べてみてください。大きさはもちろん、形も全く違います。
    殻斗(かくと)と呼ばれる「ぼうし」の形や模様もそれぞれなのです。
    DSCF0795.JPG DSCF0794.JPG

    ところで、このどんぐりは植物にとっての果実ですから、土の上などに置いて、
    水を与えておくと、やがて根を伸ばし始め、芽が出てきます。
    観察棟では、ポットで育て始めました。これからの成長を楽しみにしています。
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    湖に見られる鳥の種類や数が増えてきています。
    お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
  • 10月を迎え、秋が一気に深まってきました。
    観察棟のまわりでも、ドングリが多くの実をつけ、少しずつ落とし始めています。
    ススキの穂が風に揺れる様子も見られます。
    先日は、100羽もいるかと思われるホシハジロの群れが三方湖にやってきました。
    コガモやキンクロハジロなども姿を見せています。
    鳥たちもこの冬を過ごす湖を品定めしているのかもしれませんね。
    日々、姿を変えていく様子をこれからも楽しみにしていきたいと思います。

    DSCF0754.JPG まだ青いドングリの実


    DSCF0761__small.jpg ドングリやじろべえ 


    DSCF0769__small.jpg ススキのふくろう

    観察棟での工作体験で作ることができます。
    ご自宅などでも作ってみてくださいね。
     

  •  厳しい暑さが続いていましたが、ようやく朝夕の風に涼しさが感じられるようになりました。
     観察棟のまわりでも、赤とんぼが飛び回り、虫の声が聞こえています。これからの秋の深まりが楽しみです。

     さて、観察棟では、「三方五湖地域の田んぼで農業者と行う コイ・フナの保全活動」と題し、研究員の活動をまとめ、8月30日~10月2日の期間で展示しています。三方五湖のコイやフナは、昔から冬場の食文化を支えてきました。コイやフナは、春になると川や水路を遡上し、田んぼで産卵を行います。田んぼは、エサが豊富にあり、敵に狙われることも少ないからです。ところが、稲作の効率を高めるために行った圃場整備のため、コイやフナが用排水路を通って遡上することができなくなっているのです。

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        (棟内での展示)
     
     湖と田んぼの往来を取り戻すため、三方五湖自然再生協議会・湖と田んぼのつながり再生部会が立ち上がり、農業者と協力して、魚道を設置したり、シュロや人工産卵藻を使用したりして、コイやフナの産卵やふ化を助けています。今年の春に産まれた子どもたちは、地元の小学生の力も借りて、菅湖に放流する取り組みも行われています。
     大きくなって湖に戻ってくることを楽しみに待ちたいと思います。
    DSCF0727.JPG
     (田んぼで生まれたコイ・フナたち)
     

  •  まだまだ暑い日が続きますね。いかがお過ごしでしょうか
     お盆も明けた8月17日、観察棟によく来てくれる男の子が三方湖の葦原にゴイサギがいると教えてくれました。望遠鏡で見てみると、紺と白のペンギンとよく似た色合いが特徴のゴイサギがいました。昨年もちょうど今くらいの季節に観察棟から見ることができたので、この時期は三方湖で過ごすと決めているのかもしれませんね。
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    ↑葦の中にゴイサギがいます
      
     紺と白のツートンカラーに赤い目が印象的なゴイサギですが、幼鳥の時は全く違う姿をしています。幼鳥の間は茶色の羽に白い斑点模様の姿で目の色も橙色なのです。この白い斑点模様が夜空の星に見えることからゴイサギの幼鳥は「ホシゴイ」と呼ばれています。ホシゴイは3年ほどかけて成鳥と同じ姿になっていきます。
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    ↑ゴイサギ(左)とホシゴイ(右)

     ゴイサギは体が目立つ色で、動きもゆっくりとしているため観察が容易です。秋の中頃までは三方湖にいると思いますので、是非観察棟をご利用いただきお気軽にバードウォッチングをお楽しみください(・∀・)

  •  毎日暑い日が続いていますね。いかがお過ごしでしょうか。
     さて、少し前のお話になりますが、6月末頃に三方湖で体長約1mの大ウナギが、伝統漁法の筒漁で捕獲されました。
     漁師さんたちのお話では、このサイズのウナギは10年近く見ていないそうで、とても珍しい大きさです。しかし、ここまで大きくなると、骨も太く硬くなっているため食用には不向きだそうです。そのため現在は漁協の漁師さんから譲っていただき、7月12日(水)から自然観察棟の水槽で飼育しています。

     InkedDSCF0557.jpg   ウナギ顔.jpg
    水槽に貼ってある普通サイズのウナギ  よく見るとつぶらな瞳!
    の写真と尻尾比べ

     是非たくさんの方にご覧いただきたいのですが、まだ引っ越し先の水槽の環境に慣れておらず、筒の中で毎日じっとしています。ですので水槽を叩いたりしてウナギを驚かすことなく、しばらくは筒の中にいる様子を静かに見守ってください(=゚ω゚)ノ

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