福井県里山里海湖研究所

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里山里海湖研究所の所員が、日々体験したこと、感じたことを綴っていくブログです。
  • 11月に入っても、暖かい日が続いていましたが、最近少しずつ気温が下がってきて、観察棟のまわりの木々や、三方五湖を取り巻く山々の木も色づいてきました。

    今、観察棟では、いろいろなどんぐりを集めて、展示しています。
    一言でどんぐりといっても、様々な種類があります。
    一年中、緑の葉をつけるどんぐりの木は、カシやシイの仲間。
    冬に葉を落とすどんぐりの木は、ナラやクヌギ、カシワ、クリ、ブナの仲間。
    外国生まれのどんぐりの木もあります。
    観察棟の展示では、近くに自生する木のどんぐりを集めてきました。
    ぜひ、手に取って比べてみてください。大きさはもちろん、形も全く違います。
    殻斗(かくと)と呼ばれる「ぼうし」の形や模様もそれぞれなのです。
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    ところで、このどんぐりは植物にとっての果実ですから、土の上などに置いて、
    水を与えておくと、やがて根を伸ばし始め、芽が出てきます。
    観察棟では、ポットで育て始めました。これからの成長を楽しみにしています。
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    湖に見られる鳥の種類や数が増えてきています。
    お近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
  • 10月を迎え、秋が一気に深まってきました。
    観察棟のまわりでも、ドングリが多くの実をつけ、少しずつ落とし始めています。
    ススキの穂が風に揺れる様子も見られます。
    先日は、100羽もいるかと思われるホシハジロの群れが三方湖にやってきました。
    コガモやキンクロハジロなども姿を見せています。
    鳥たちもこの冬を過ごす湖を品定めしているのかもしれませんね。
    日々、姿を変えていく様子をこれからも楽しみにしていきたいと思います。

    DSCF0754.JPG まだ青いドングリの実


    DSCF0761__small.jpg ドングリやじろべえ 


    DSCF0769__small.jpg ススキのふくろう

    観察棟での工作体験で作ることができます。
    ご自宅などでも作ってみてくださいね。
     

  •  厳しい暑さが続いていましたが、ようやく朝夕の風に涼しさが感じられるようになりました。
     観察棟のまわりでも、赤とんぼが飛び回り、虫の声が聞こえています。これからの秋の深まりが楽しみです。

     さて、観察棟では、「三方五湖地域の田んぼで農業者と行う コイ・フナの保全活動」と題し、研究員の活動をまとめ、8月30日~10月2日の期間で展示しています。三方五湖のコイやフナは、昔から冬場の食文化を支えてきました。コイやフナは、春になると川や水路を遡上し、田んぼで産卵を行います。田んぼは、エサが豊富にあり、敵に狙われることも少ないからです。ところが、稲作の効率を高めるために行った圃場整備のため、コイやフナが用排水路を通って遡上することができなくなっているのです。

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        (棟内での展示)
     
     湖と田んぼの往来を取り戻すため、三方五湖自然再生協議会・湖と田んぼのつながり再生部会が立ち上がり、農業者と協力して、魚道を設置したり、シュロや人工産卵藻を使用したりして、コイやフナの産卵やふ化を助けています。今年の春に産まれた子どもたちは、地元の小学生の力も借りて、菅湖に放流する取り組みも行われています。
     大きくなって湖に戻ってくることを楽しみに待ちたいと思います。
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     (田んぼで生まれたコイ・フナたち)
     

  •  まだまだ暑い日が続きますね。いかがお過ごしでしょうか
     お盆も明けた8月17日、観察棟によく来てくれる男の子が三方湖の葦原にゴイサギがいると教えてくれました。望遠鏡で見てみると、紺と白のペンギンとよく似た色合いが特徴のゴイサギがいました。昨年もちょうど今くらいの季節に観察棟から見ることができたので、この時期は三方湖で過ごすと決めているのかもしれませんね。
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    ↑葦の中にゴイサギがいます
      
     紺と白のツートンカラーに赤い目が印象的なゴイサギですが、幼鳥の時は全く違う姿をしています。幼鳥の間は茶色の羽に白い斑点模様の姿で目の色も橙色なのです。この白い斑点模様が夜空の星に見えることからゴイサギの幼鳥は「ホシゴイ」と呼ばれています。ホシゴイは3年ほどかけて成鳥と同じ姿になっていきます。
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    ↑ゴイサギ(左)とホシゴイ(右)

     ゴイサギは体が目立つ色で、動きもゆっくりとしているため観察が容易です。秋の中頃までは三方湖にいると思いますので、是非観察棟をご利用いただきお気軽にバードウォッチングをお楽しみください(・∀・)

  •  毎日暑い日が続いていますね。いかがお過ごしでしょうか。
     さて、少し前のお話になりますが、6月末頃に三方湖で体長約1mの大ウナギが、伝統漁法の筒漁で捕獲されました。
     漁師さんたちのお話では、このサイズのウナギは10年近く見ていないそうで、とても珍しい大きさです。しかし、ここまで大きくなると、骨も太く硬くなっているため食用には不向きだそうです。そのため現在は漁協の漁師さんから譲っていただき、7月12日(水)から自然観察棟の水槽で飼育しています。

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    水槽に貼ってある普通サイズのウナギ  よく見るとつぶらな瞳!
    の写真と尻尾比べ

     是非たくさんの方にご覧いただきたいのですが、まだ引っ越し先の水槽の環境に慣れておらず、筒の中で毎日じっとしています。ですので水槽を叩いたりしてウナギを驚かすことなく、しばらくは筒の中にいる様子を静かに見守ってください(=゚ω゚)ノ
  • その他
     
     観察棟ではツバメをはじめとする元気な鳥の鳴き声が毎日聞こえるようになりました。すっかり暖かい季節になりましたね。
     さて、GW期間中はたくさんの方にご来館いただき、誠にありがとうございました。
     木工体験コーナーも多数の方に利用していただき素敵な作品がたくさん出来上がりましたので、今回はその中からいくつか作品をご紹介させていただきます。

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    花びらを再現するアイディアが素晴らしい!     尻尾とお口がとても可愛らしい作品!


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    可愛らしい旅行の記念品を作って頂けました!  枝で作った角と真っ赤なお鼻がとても素晴らしい作品です!

     木工体験コーナーをご利用の際は、お気軽に職員にお声かけくださいwink 
     さて、これから11月頃まで、三方湖ではうなぎの筒漁が行われるシーズンです。
     自然観察棟では水槽でうなぎを3匹飼育中で、実際に使われる筒漁の道具等も展示しています。
     タイミングが合うと観察棟からうなぎの筒漁の様子を見ていただけるかもしれません。是非お立ち寄りください。



     
  •   先日、3月25日に若狭町観光船レイククルーズの船上にて、年縞博物館の北川学芸員が「世界標準のものさし」である水月湖の年縞を案内・解説する「春の水月湖クルーズ」が開催されました。

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     船着き場の桜もとてもきれいでした。

     今回の解説ツアーは年縞とはいったいどういうものなのかという説明から始まったので、この日初めて年縞を知った方にもよく分かる内容でした。そして、2006年に行われた年縞の掘削ポイントを巡ったり、水月湖年縞の形成にも深く関係している三方断層の活動が地形に与えた影響を見たりと、まさに百聞は一見に如かずという言葉の通り、実際に自分の目で現地の姿を見るという貴重な体験をしました。

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    年縞の採取方法を模型を使って解説する北川学芸員

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    この辺りから流れていた古気山川は断層活動で埋まってしまったそうです。

     またこのツアーの直前に北川学芸員はフィンランドの湖の年縞採取に参加されており、その時のお話も聞くことが出来ました。曰く、フィンランドの湖は冬になると湖面が全面凍結し、道具を持ったまま歩いて年縞のある地点まで行くことができるので、船や大掛かりな装置も必要なく、水月湖の年縞よりもかなりコストを抑えた採取ができるそうです。ただし、気温はー15℃とのことでした……。
     このような形式の解説ツアーは今回が二度目です。年縞解説と共に湖上から見る四季折々の湖の景色も堪能していただけますので、またこのツアーの企画を見かけた際には是非参加してみてください。
     
  • この時期にウグイスの鳴き声を聞くと春を実感しますね。
    みなさんは、どんな春の訪れを感じていますか。
     
    さて、私は先日、三方石観世音の第3展望台付近の車で行けるところまで行ってきました。
    景色はとても綺麗で、皆さんに知ってもらいたいと思ったので、さとけん日記を更新することにしました。
    夕方に行ったので逆光でしたが、スマホで写真を撮ってみると、まあまあいい感じに撮影できたのではないかと思います。
    よく見ると、年縞博物館や里山里海湖研究所も確認することができます。
    歩いて、もっと登っていくと三方五湖がさらに綺麗に見えると思います。レインボーラインとは別の角度から三方五湖を楽しめる、意外と知られていないスポットではないでしょうか。
    また、車で行ったと書きましたが、車で行くことはあまりお勧めしません(笑)
    なぜなら、道は舗装されていますが、軽自動車1台が通れる幅しかなく、ドロドロで水が流れており、途中、何ヵ所かすごい坂があり、落石や倒木もあるためです。里研に来て、いろいろな山道を車で走りましたが、一番辛いと感じた道でした。
     
    みなさんも興味があれば、ぜひ歩いて登ってみてください!

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  •  若狭町の梅の木が、たくさんの白い梅の花を咲かせ、見ごろの季節となりました。若狭町の梅栽培は県のホームページによると、江戸時代の終期に発祥し、明治時代に定着したそうです。また若狭町内には約7万本の梅の木が植えられているそうです。
     以下の写真は、梅の栽培が盛んな西田地区の成出園地と梅の里会館周辺で撮影したものです。3月5日に撮影した写真ですので、少し蕾混じりですがきれいな花をつけていました。湖と梅の花が一緒に見える春の景色はとても若狭町らしいと思います。

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    成出園地周辺            成出園地周辺


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    成出園地周辺            梅の里会館周辺

     
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    梅の里会館周辺

    また例年3月下旬~4月上旬は神子の山桜をはじめとした山桜が見ごろの時期となっています。機会がありましたら、五湖周辺の梅の花や山桜を見て春を感じていただけると嬉しいです。

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    神子の山桜
     
  • 里研近くの水田(若狭町田名)でハクチョウをみることができると教えてもらい、早速、見に行ってきました。
    実際に行ってみると、50羽ほどのコハクチョウをみることができました。思っていたよりも多くのコハクチョウがいて驚きました。
    車通りの少ない静かな場所なので、ゆっくりと観察することができます。また、車で通ったのですが、逃げることなく、道路を横断したり、水田の中のエサを探したりしていました。窓を開けると鳴き声や羽ばたく音も聞くことができました。
                 


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