閉塞成冬 (そらさむくふゆとなる) |
12/7~12/11 |
重く垂れこめた雲に空が閉ざされ、生きものも動きをひそめている冬の様子を表した言葉です。 |
調査期間:12/7~1/18 |
熊蟄穴 (くまあなにこもる) |
12/12~12/16 |
クマが穴に入って冬ごもりをするころ。人々も、この時期は戸外での活動がめっきり少なくなってきます。 |
調査期間:12/12~1/23 |
鮭魚群 (さけのうおむらがる) |
12/17~12/21 |
サケが群がって川を上るころ。川で生まれたサケは海を回遊し、産卵のため故郷の川を遡上していきます。 |
調査期間:12/17~1/28 |
乃東生 (なつかれくさしょうず) |
12/22~12/25 |
夏枯草が芽を出すころ。夏至の「乃東枯」に対応し、うつぼ草を表しています。 |
調査期間:12/22~2/2 |
麋角解 (さわしかつのおる) |
12/26~12/30 |
鹿の角が落ちるころ。「麋(さわしか)」はヘラジカやオオジカのことで、冬のこの時期に古い角を落とします。 |
調査期間:12/27~2/7 |
雪下出麦 (ゆきわたりてむぎのびる) |
12/31~1/4 |
雪の下で、麦が芽を出すころ。浮き上がった芽を踏む「麦踏み」は日本独特の風習です。 |
調査期間:1/1~2/12 |
芹乃栄 (せりすなわちさかう) |
1/5~1/9 |
セリが盛んに育つころ。春の七草のひとつで7日の七草粥に入れて食べられます。日本書紀にもその名が見られます。 |
調査期間:1/5~2/16 |
水泉動 (しみずあたたかをふくむ) |
1/10~1/14 |
地中で凍っていた泉が動き始めるころ。寒さのきびしい時期ですが、少しずつ春に向かって変化していく様子を表しています。 |
調査期間:1/10~2/21 |
雉始雊 (きじはじめてなく) |
1/15~1/19 |
キジが鳴き始めるころ。オスがケーンケーンと甲高い声をあげて求愛します。日本の国鳥にもなっています。 |
調査期間:1/15~2/26 |
款冬華 (ふきのはなさく) |
1/20~1/24 |
雪の下からふきのとうが顔を出すころ。待ちに待った春の訪れを象徴する植物です。 |
調査期間:1/20~3/3 |
水沢腹堅 (さわみずこおりつめる) |
1/25~1/29 |
沢に厚い氷が張り詰めるころ。沢に流れる水さえも凍る一年のうちでもっとも寒い時期で、最低気温の記録もこの時節に聞かれます。 |
調査期間:1/25~3/8 |
鶏始乳 (にわとりはじめてとやにつく) |
1/30~2/3 |
ニワトリが鳥屋に入って卵を産み始めるころ。本来、ニワトリは冬は産卵せず、春の到来を感じると卵を産んでいたようです。 |
調査期間:1/30~3/13 |
東風解凍 (はるかぜこおりをとく) |
2/4~2/7 |
春の兆しとなる暖かい風が川や湖の氷を溶かし始めるころ。「東風(こち)」とは春風を表す代名詞。 |
調査期間:2/4~3/18 |
黄鶯睍睆 (うぐいすなく) |
2/8~2/12 |
山里で「ホーホケキョ」とうぐいすが鳴き始めるころ。春の訪れを告げるうぐいすは「春告鳥(はるつげどり)」とも呼ばれます。 |
調査期間:2/8~3/23 |
魚上氷 (うおこおりをのぼる) |
2/13~2/17 |
川や湖の水がぬるみ、割れた氷の間から魚が飛び跳ねるころ。春先の氷を「薄氷」と呼びます。 |
調査期間:2/13~3/28 |
土脉潤起 (つちのしょううるおいおこる) |
2/18~2/22 |
雪にかわってしっとりとした春の雨が降り始め、大地が潤い始めるころ。「脉」は「脈」の俗字です。 |
調査期間:2/18~4/2 |
霞始靆 (かすみはじめてたなびく) |
2/23~2/27 |
春霞がたなびき始めるころ。歳時記では春に出る霧を霞、夜の霞を朧(おぼろ)と呼びます。春のかすんだ月が「朧月(おぼろづき)」です。 |
調査期間:2/23~4/7 |
草木萠動 (そうもくめばえいずる) |
2/28~3/4 |
草木が土の中や枝々からいっせいに芽吹き始めるころ。草の芽が萌え出すことを「草萌え(くさもえ)」と言います。 |
調査期間:2/28~4/12 |
蟄虫啓戸 (すごもりむしとをひらく) |
3/5~3/9 |
戸をひらいて顔を出すかのように、冬ごもりをしていた生きものが姿を現すころ。 |
調査期間:3/5~4/17 |
桃始笑 (ももはじめてさく) |
3/10~3/14 |
桃の花が咲き始めるころ。花が咲くことを「笑う」と表現。「山笑う」は春の季語です。 |
調査期間:3/10~4/22 |
菜虫化蝶 (なむしちょうとなる) |
3/15~3/19 |
青虫がモンシロチョウになる頃。「菜虫」は畑の大根や蕪、油菜などを食べる青虫のこと。菜の花が咲いてまさに春本番。 |
調査期間:3/15~4/27 |
雀始巣 (すずめはじめてすくう) |
3/20~3/24 |
スズメが巣を作り始めるころ。古くから日本人にとって身近な存在の鳥です。昼の時間が少しずつ伸び、多くの小鳥たちが繁殖期を迎えます。 |
調査期間:3/20~5/2 |
桜始開 (さくらはじめてひらく) |
3/25~3/29 |
桜の花が咲き始めるころ。桜前線の北上を日本中が待ち望んでいます。お花見の季節の到来です。 |
調査期間:3/25~5/7 |
雷乃発声 (かみなりすなわちこえをはっす) |
3/30~4/3 |
春の訪れを告げる雷が鳴り始めるころ。「春雷(しゅんらい)」は「虫出しの雷」とも呼ばれています。 |
調査期間:3/30~5/12 |
玄鳥至 (つばめきたる) |
4/4~4/9 |
ツバメが南の国から飛来してくるころ。本格的な農耕シーズンの始まりです。「玄鳥(げんちょう)」とはツバメの異名です。 |
調査期間:4/4~5/17 |
鴻雁北 (こうがんかえる) |
4/10~4/14 |
雁が北へ帰っていくころ。雁は夏場をシベリアで、冬は日本で過ごす渡り鳥です。 |
調査期間:4/10~5/22 |
虹始見 (にじはじめてあらわる) |
4/15~4/19 |
雨上がりに虹が見え始めるころ。淡く消えやすい春の虹も、空気の潤いとともに次第にくっきりしてきます。 |
調査期間:4/15~5/27 |
葭始生 (あしはじめてしょうず) |
4/20~4/24 |
水辺のヨシが芽吹き始めるころ。山野が植物の緑一色に輝く時期の始まりです。ヨシは古来、すだれや屋根、紙などに用いられてきました。 |
調査期間:4/20~6/1 |
霜止出苗 (しもやみてなえいずる) |
4/25~4/29 |
霜が降りなくなり、苗代で稲の苗が生長するころ。間もなく薄緑色のじゅうたんのような水田の光景が広がります。 |
調査期間:4/25~6/6 |
牡丹華 (ぼたんはなさく) |
4/30~5/4 |
ボタンが大きな花を咲かせるころ。豪華で艶やかなボタンは「百花の王」と呼ばれています。 |
調査期間:4/30~6/11 |
蛙始鳴 (かわずはじめてなく) |
5/5~5/9 |
カエルが鳴き始めるころ。水田の中をスイスイ泳ぎ、活発に活動を始めます。「かわず」はカエルの歌語・雅語です。 |
調査期間:5/5~6/16 |
蚯蚓出 (みみずいずる) |
5/10~5/15 |
冬眠していたみみずが地上にはい出てくるころ。畑土をほぐしてくれるみみずは、動き始めるのが少し遅めのようです。 |
調査期間:5/10~6/21 |
竹笋生 (たけのこしょうず) |
5/16~5/20 |
たけのこが出てくるころ。この頃見られるのはマダケのたけのこでしょう。たけのこは成長が早く、一晩でひと節伸びると言われています。 |
調査期間:5/15~6/26 |
蚕起食桑 (かいこおきてくわをはむ) |
5/21~5/25 |
蚕が桑の葉を盛んに食べだすころ。蛾の一種である蚕蛾がつむいだまゆが美しい絹糸になります。 |
調査期間:5/21~7/2 |
紅花栄 (べにばなさかう) |
5/26~5/30 |
ベニバナの花が咲き誇るころ。ベニバナは紅色の染料や口紅、食用油をとるために古来から栽培されてきました。 |
調査期間:5/26~7/7 |
麦秋至 (むぎのときいたる) |
5/31~6/4 |
麦の穂が実り始めるころ。ここでいう「秋」は穀物が成熟する実りの季節を表し、穂を揺らす風は「麦の秋風」。 |
調査期間:5/31~7/12 |
螳螂生 (かまきりしょうず) |
6/5~6/10 |
カマキリが卵からかえる頃。秋のうちに草むらなどに生みつけられた卵から数百匹の子が誕生します。 |
調査期間:6/5~7/18 |
腐草為蛍 (くされたるくさほたるとなる) |
6/11~6/15 |
草の中から蛍が舞い、光を放ち始めるころ。昔は腐った草がホタルになると考えられていたようです。 |
調査期間:6/11~7/23 |
梅子黄 (うめのみきばむ) |
6/16~6/20 |
ウメの実が黄ばんで熟すころ。青いウメが次第に黄色味をおび、赤く熟していきます。梅雨入りもこのころです。 |
調査期間:6/16~7/28 |
乃東枯 (なつかれくさかるる) |
6/21~6/25 |
乃東(だいとう)または夏枯草(かこそう)のの異名を持つうつぼ草が黒ずみ枯れたように見えるころ。 |
調査期間:6/21~8/2 |
菖蒲華 (あやめはなさく) |
6/26~7/1 |
あやめの花が咲き始めるころ。端午の節句に用いる菖蒲(しょうぶ)ではなく、花菖蒲のことです。 |
調査期間:6/26~8/7 |
半夏生 (はんげしょうず) |
7/2~7/6 |
半夏が生え始めるころ。田植えを終える目安とされました。「半夏(はんげ)」は「烏柄杓(からすびしゃく)」の異名。 |
調査期間:7/2~8/13 |
温風至 (あつかぜいたる) |
7/7~7/11 |
暑い風が吹き始めるころ。温風は梅雨明けの頃に吹く南風のこと。日に日に暑さが増して、本格的な夏の訪れを感じるころです。 |
調査期間:7/7~8/18 |
蓮始開 (はすはじめてひらく) |
7/12~7/16 |
ハスの花が咲き始めるころ。優美で清らかなハスは、天上の花にたとえられています。明け方に花を開き、昼過ぎには閉じてしまいます。 |
調査期間:7/12~8/23 |
鷹乃学習 (たかすなわちたくしゅうす) |
7/17~7/22 |
鷹の子が飛ぶ技を覚え、巣立ちを迎えるころ。獲物を捕らえ一人前になっていきます。日本では鷹と言えばオオタカをさすようです。 |
調査期間:7/17~8/28 |
桐始結花 (きりはじめてはなをむすぶ) |
7/23~7/27 |
桐の花が実を結び始めるころ。桐はタンスや下駄など暮らしの道具に欠かせないものです。五百円硬貨にも意匠化されています。 |
調査期間:7/23~9/3 |
土潤溽暑 (つちうるおうてむしあつし) |
7/28~8/1 |
地面からは陽炎が立ち上がり、土がじっとりとして蒸し暑くなるころ。木や草花の緑がますます濃くなってくる時期です。 |
調査期間:7/28~9/8 |
大雨時行 (たいうときどきおこなう) |
8/2~8/6 |
この時期には、台風や集中豪雨、夕立などの大粒の雨が地面をたたきます。むくむくと湧き上がる入道雲は夏休みの原風景です。 |
調査期間:8/2~9/13 |
涼風至 (すずかぜいたる) |
8/7~8/11 |
涼しい風が吹き始めるころ。心なしか日差しもやわらぎ、草むらから虫たちの鳴き声も聞かれるようになります。 |
調査期間:8/7~9/18 |
寒蝉鳴 (ひぐらしなく) |
8/12~8/17 |
カナカナと甲高くヒグラシが鳴き始めるころ。日暮れに響く虫の声はどことなく物悲しく、夏の終わりを告げているようです。 |
調査期間:8/12~9/23 |
蒙霧升降 (ふかききりまとう) |
8/18~8/22 |
朝夕の空気がひんやりと感じられ、深い霧がまとわりつくように立ち込めるころ。秋の「霧」に対して、春は「霞」と呼びます。 |
調査期間:8/18~9/28 |
綿柎開 (わたのはなしべひらく) |
8/23~8/27 |
柎は花のガクのことで、綿を包むガクが開き始めるころ。綿の実がはじけ白いふわふわとした綿毛が顔をのぞかせた様子。 |
調査期間:8/23~10/4 |
天地始粛 (てんちはじめてさむし) |
8/28~9/1 |
天地の暑さがようやく収まり始めるころ。「粛」は縮む、しずまるという意味です。天気図には秋雨前線が登場してきます。 |
調査期間:8/28~10/9 |
禾乃登 (こくものすなわちみのる) |
9/2~9/6 |
いよいよ稲が実り、穂を垂らすころ。「禾」は稲穂が実ったところを表した象形文字です。 |
調査期間:9/2~10/14 |
草露白 (くさのつゆしろし) |
9/7~9/11 |
朝夕の涼しさが際立つようになり、草に降りた露が白く光って見えるようになるころです。 |
調査期間:9/7~10/20 |
鶺鴒鳴 (せきれいなく) |
9/12~9/17 |
セキレイが鳴き始めるころ。セキレイのチチチチチという高い鳴き声に聞き覚えのある人は多いはずです。 |
調査期間:9/12~10/25 |
玄鳥去 (つばめさる) |
9/18~9/22 |
春に飛来したツバメが子育てを終え、南へ帰っていくころ。田畑の害虫を食べてくれる益鳥として親しまれています。 |
調査期間:9/18~10/30 |
雷乃収声 (かみなりすなわちこえをおさむ) |
9/23~9/27 |
雷が鳴らなくなるころ。春分に始まり夏の間鳴り響いた雷も、なりをひそめ、かわりにうろこ雲が現れるようになります。 |
調査期間:9/23~11/1 |
蟄虫坏戸 (むしかくれてとをふさぐ) |
9/28~10/2 |
虫たちが土にもぐり、入口の戸をふさぐころ。冬ごもりの支度をする時期です。冬支度は虫たちの方が早いようです。 |
調査期間:9/28~11/9 |
水始涸 (みずはじめてかるる) |
10/3~10/7 |
田んぼの水を抜き、稲刈りの準備をするころ。井戸の水が枯れ始めるころとの説も。 |
調査期間:10/3~11/14 |
鴻雁来 (こうがんきたる) |
10/8~10/12 |
雁がわたってくるころ。清明の時期に北へ帰っていった雁たちが、再びやってきます。 |
調査期間:10/8~11/19 |
菊花開 (きくのはなひらく) |
10/13~10/17 |
菊の花が咲き始めるころ。旧暦では重陽の節句の時期で、菊で長寿を祈願しました。 |
調査期間:10/13~11/24 |
蟋蟀在戸 (きりぎりすとにあり) |
10/18~10/22 |
戸口で秋の虫が鳴くころ。昔は「こおろぎ」を「きりぎりす」と呼んでいました。 |
調査期間:10/18~11/26 |
霜始降 (しもはじめてふる) |
10/23~10/27 |
山里に霜が降り始めるころ。草木や作物を枯らす霜を警戒する時期です。 |
調査期間:10/23~12/4 |
霎時施 (こさめときどきふる) |
10/28~11/1 |
ときどき小雨がふるころ。「霎」をしぐれと読むことも。ひと雨ごとに気温が下がります。 |
調査期間:10/28~12/9 |
楓蔦黄 (もみじつたきばむ) |
11/2~11/6 |
かえでやツタの葉が色づくころ。晩秋の山々は赤や黄に彩られ、紅葉狩りの季節です。 |
調査期間:11/2~12/14 |
山茶始開 (つばきはじめてひらく) |
11/7~11/11 |
山茶花(さざんか)の花が咲き始めるころ。ツバキと混同されがちですが、先駆けて咲くのは山茶花で、花弁の散り方に違いが見られます。 |
調査期間:11/7~12/19 |
地始凍 (ちはじめてこおる) |
11/12~11/16 |
大地が凍り始めるころ。夜間の冷え込みもいっそう厳しくなり、早朝、サクサクと霜柱を踏みしめて歩くのが楽しみな時期です。 |
調査期間:11/12~12/24 |
金盞香 (きんせんかさく) |
11/17~11/21 |
水仙が咲き、芳香を放つころ。「金盞」は金の盃のことで、水仙の黄色い冠を見立てています。キク科のキンセンカではありません。 |
調査期間:11/17~12/29 |
虹蔵不見 (にじかくいれてみえず) |
11/22~11/26 |
陽の光も弱まり、虹を見かけなくなるころ。「蔵」には潜むという意味があります。 |
調査期間:11/22~1/3 |
朔風払葉 (きたかぜこのはをはらう) |
11/27~12/1 |
北風が木の葉を吹き払うころ。「朔風」は北の風という意味で木枯らしをさします。 |
調査期間:11/27~1/8 |
橘始黄 (たちばなはじめてきばむ) |
12/2~12/6 |
タチバナの実が黄色く色づき始めるころ。タチバナは古代日本ではかんきつ類の総称でした。文化勲章はタチバナの花をかたどっています。 |
調査期間:12/2~1/13 |