和久里壬生狂言は、子年と午年に行われている伝統行事で、今年は4月11日~13日に開催されました。12日(土)に取材しましたが、大勢の見物客で立ち見客が出るくらい賑わっていました。この狂言は京都壬生寺で行われている狂言の流れをくむもので、9つの演目があります。京都壬生からどのように伝わったのか明らかではないそうですが、京都では演じられなくなったもの(「狐釣り」など)が残っているそうです。京都と若狭地方は昔から文化の交流が多くあり、この和久里壬生狂言も地域の方々の手によって大切に伝承されてきたものです。
舞台や配役(演じる人・囃子)もすべて区民の手によって運営されており、会場全体には見物客も一体となった温かい雰囲気が漂っていました。素晴らしい演技には「おひねり」が投げ込まれ、また子どもたちは演目の途中で「お菓子が撒かれる」ことをちゃんと知っていて、 その場面が近づくと、舞台の前に大勢集まってきました。(右下写真) 6年ごとに開催されるこの狂言を地域の方々が本当に楽しんでおられました。