3月13日(日)、水鳥観察とピザ焼きイベントを開催いたしました。
スタッフの石田研究事務員が担当した水鳥観察では、暖かくなったせいか、水鳥に加えて鳴き声の美しい陸鳥の観察もできたようです。講師の野鳥の会の方によると、どうやら野鳥の"恋の季節"だとのこと。鳴き声を頼りに鳥を探している子供たちもいました。
薪ストーブのピザ焼きも、米粉入りのモッチモチの生地を使って焼き上げました。野菜たっぷり9種類の野菜とイチゴも加えました。チーズもたっぷりです。ピザ担当の私は家に帰ってもピザソースの匂いが取れません。
参加者の皆様と、講師としてご協力いただいたかみなか農楽舎、日本野鳥の会嶺南ブロックの皆様には、本当に感染対策に心遣いをいただきありがとうございました。来年度もよろしくお願いします!
【本日観察できた野鳥たち】
スズメ、マガモ、カルガモ、コガモ、オオバン、カワウ、カイツブリ、ミサゴ、トビ、ヤマガラ、アオジ、アオサギ等
令和4年2月28日(月)に「ふくい里山里海湖活動表彰式」を開催しました。
この表彰は、里山里海湖で保全再生や体験教育、資源の活用、暮らしの伝承など、他の模範となる優れた取組みを行っている団体等を表彰するものです。
今年度は、新型コロナウイルス感染防止のため、オンラインでの表彰を実施しました。
今年度は以下の3つの団体が受賞されました。
・敦賀海洋少年団(敦賀市)
・若狭高浜ブループロジェクト(高浜町)
・若狭町立気山小学校(若狭町)
各団体の活動内容・表彰理由についてはこちらから
表彰状の授与は、里山里海湖研究所の進士所長が画面上で行いました。
敦賀海洋少年団は北條団長が賞状を受け取り、さらなる里海での活動の強化を意気込んでいました。
若狭高浜ブループロジェクトは、岩本事務局長に賞状を受け取っていただきました。
海を守る活動をこれからも続け、里海の魅力発信をさらに強化していただくことを期待しています。
若狭町立気山小学校は全クラスがオンラインで参加し、受彰の様子をディスプレイを通して見ていただきました。
6年生の教室では、校長先生から児童代表へ表彰状が授与されました。
長年の環境教育をさらに続け、ふるさとの自然を大切にする大人が増えてほしいです。
(若狭町立気山小学校 表彰状授与)
最後に、進士所長から各団体へ激励の言葉をいただき、表彰式は終了しました。
受彰を契機にこれからも里山里海湖保全活動がさらに強化されることを期待しています。
ありがとうございました。
(進士所長 講評)
2月12日(土)に三方湖畔での水鳥観察会と自然観察棟でのシイタケ菌打ち体験イベントを開催しました。10組のご参加をいただきました。
この日は気温が低く、固く凍った湖畔の雪の上をザクザクと歩きながらの水鳥観察会です。それぞれのグループ毎に野鳥の会の方が指導にあたってくださり、丁寧な案内をいただきました。風が弱い日だったので水鳥の数はそれほど多くはありませんでしたが、コガモが水面を駆け回る様子や、いろんな鳥の鳴き声を聞くことができました。「パンダに似た鳥を見た」とのアンケート結果から、ミコアイサが居た様子です。
シイタケの菌打ちは、以前の研究所のイベントに参加された方もおり、前回たくさんのシイタケが採れたので、今回も楽しみとおっしゃっていました。ただ、講師の藤田相談員によると、「シイタケが出てくるまでに約2年かかります。忘れたころに出てきます。」とのことで、参加者のみなさまには気の長い想い出として残ればうれしいな、と感じました。
最後に研究所自慢の薪ストーブで焼いた焼き芋をお持ち帰りいただきました。
次年度以降もいろいろ企画を考えていますので、皆様ご参加をよろしくお願いいたします。
2019年11月に研究所が設置した小浜市飯盛寺の竹ハウスですが、2021年末の大雪で倒壊してしまいました。最大1mほどの積雪があったようで、屋根部分の獣害ネットに着雪し、重さに耐えきれませんでした。先日、残念な気持ちで撤収をさせていただきました。鹿よけ等の効果はあるものの、雪国での竹ハウス普及にはまだまだ強度を上げなければならないようです。
倒壊した竹ハウス 撤収完了
幸いにもハウス内のイチゴに大きなダメージはありませんでした。設置スペースのご協力をいただいたご住職様、奥様に感謝申し上げます。
参考 過去のさとけん日記などでの竹ハウスモニタリング状況
2019.12.10 竹ハウス完成(リンク)
2020.2.6 竹ハウスの経過観察です(リンク)
2020.10.29 小浜市加斗小学校 ふるさと学習会場の下見を行いました(リンク)
まだまだ寒さ厳しい毎日が続いていますが、そろそろ2月を迎えます。日の出や日の入りの時刻、太陽の高さなどが少しずつ変わってきています。三方五湖の岸辺の木々もそろそろ芽吹く構えを見せているようです。
これはコブシの木です。去年できた実がはじけて殻だけ残った枝には、毛をつけたつぼみがふくらみ始めています。
こちらはオニグルミです。まだ固いですが、大きな冬芽がおもしろい形を見せてくれています。
ソメイヨシノはまだまだ小さな芽ばかりです。弥生3月はまだちょっと先ですね。
ウメはつぼみがふくらんできました。やがて湖を取り囲むようにたくさんの梅の花が咲き誇ることでしょう。その頃には少しでもコロナが収まっているようにと、願っています。そのためにも感染対策を心がけていきましょう。
昨年度、日本野鳥の会会員のYさんからいただいた、モフモフ人形「マーちゃん」と「ミコちゃん」が子供たちに人気です。
出来上がりのクオリティーが高いのか、先日もある男の子の目線をくぎ付けにして、一緒にいる保護者の方に「これ欲しいなあ」とポツリ。残念ながらマーちゃんとミコちゃんは自然観察棟の冬季イメージキャラクターなので、プレゼントすることはできません。
(マガモのマーちゃん) (ミコアイサのミコちゃん)
でも、製作者のYさんと連絡をとりたい方のためにツイッターをご紹介させていただきます。
@maribono | Twitter
(もしくは、「もふもふとり工房」で検索すると、製作者と連絡が取れるようです。)
さて、いよいよ冬の水鳥シーズン真っ盛り。今日も三方湖畔のヨシ原でカモたちが群れをなしてペア探しをしています。
そんな水鳥の生態と里山の関係を学ぶ「冬の里山あそび教室」も開催しますので、みなさんご参加ください。
(詳しくはこちら↓)
1/30(日)、2/12(土)冬の里山あそび教室 参加者募集のお知らせ|新着情報|福井県里山里海湖研究所 (fukui.lg.jp)
福井県立若狭歴史博物館で開催中の企画展「ちょっとむかしのくらし展~漁業編~」を見学してきました。
この企画展は、研究所の樋口研究員が展示協力をしたもので、若狭地域のむかしのくらしの道具を展示し、ちょっとむかしのくらしについて紹介しています。
三方五湖は塩分濃度や水深などに差があり、それぞれに対応した様々な漁法があります。
今回の企画展では、それに使われていた漁具も多く紹介されていました。
筒漁等に代表される三方五湖の伝統漁法は、魚の出入りが自由な漁法で、いつでも捕獲できるとは限らないそうです。
しかし、この出入り自由の漁法は、乱獲を防ぎ生態系を守るうえに魚も傷つけない漁法であり、環境に優しく持続可能な漁法です。
また、長年培われた漁師さんの知恵によって身近な材料で作られている漁具は、規格化された工業製品に見なれてしまった私にとっては原始的でありながらもとても画期的でした。
「ちょっとむかしのくらし展~漁業編」は2021年12月18日(土)~2022年3月13日(日)まで、開催しておりますので、是非足を運んでみてはいかがでしょうか。
12月1日が悪天候のため、晴れ間が見える2日の午後から「たたき網漁」が始まりました。
「たたき網漁」は、冬場、湖の水温が下がり動きが少なくなったコイやフナなどを、水面を竹竿で叩いて驚かせ、仕掛けた刺し網に追い込んで捕らえる伝統漁法です。
今年はまだ湖水の温度が高くて魚が活発に動くので、船外機の音で逃げてしまい、初日の今日はあまり多くは捕れなかったようでした。
陸に上がって、捕れた40cmほどのフナを、漁師さんが手早く刺身にしてくださいました。
一口味見をさせていただきましたが、泥臭さもなく、さっぱりした味でおいしくいただきました。
ところで三方五湖自然観察棟にある水槽では、三方湖に生息するコイやフナを展示しています。この水槽でも最近、水温が下がった影響でコイとフナが仲良く一か所に集まり、じっとしている様子がうかがえます。なるほど、湖の中でこの状態でいるところをたたいて驚かされているんですね。
そんな生き物たちや漁法について解説させていただきますので、ぜひ、自然観察棟にお越しください。これからは水鳥もたくさんやってきますよ。
スタッフ記憶箱シリーズ⑤ オオバンです。
オオバンはクイナ科に分類されますが、クイナ科の中では大きく太っている鳥です。体も翼も黒く、額からくちばしまで白いのが特徴です。川や湖の上を首を前後に動かしながら進んでいく姿に、ほのぼのとしたものを感じます。
他の水鳥と同じように群れを作りますが、単独行動でえさとりもします。水に潜って水草や昆虫をとることができます。また、写真のように岸に上がって水際のコケをくちばしでこすり取って食べたりもします。
繁殖地は北日本、北東アジアからシベリアまでと広いですが、東日本以西では周年生息している場所も少なくありません。
ところで、オオバンの趾(あしゆび)には特徴があります。それぞれの趾から葉のように膜が広がっているのです。カモなどの趾に見られる水かきは、指と指の付け根に膜が張っています。オオバンは指の各関節の横から膜が広がっているのです。オオバンやカイツブリの仲間に特徴的で弁足と呼ばれます。