福井県里山里海湖研究所

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所長から御挨拶

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福井県里山里海湖研究所
所長 進士 五十八

 

御挨拶

 この研究所が活動を開始して約1年になりました。
 学びの森での定期的な活動や専任研究員諸氏の精力的なフィールド活動をはじめ、全県各地における様々なイベントを通じて、研究所の活動が少しずつご理解いただけているのではないかと思います。福井県土に広がる里山、里地、里川、里湖、里海の連続循環する生態系の健全性が危ぶまれ、またそれに依拠する県民生活との関係も様々の影響を受けています。

 私にとって特別な、第二のふるさと・福井県の元気で美しく豊かな県土の持続可能なエリアマネージメントは最大の関心事であり、微力ながら全力を傾注したいと思っています。
 福井県土に展開する山から海まで美しく変化に富んだ大地、南限北限の多様な生物相。そこでの数千年にわたる先祖代々の営み、繊維、メガネ、コシヒカリに及ぶ広汎な独自技術の開発力。そして多様で豊富な地域資源と共存共生してきた自然共生型の生産・生活・景観様式の継承など。そのいずれもが福井県民のお宝であり、誇りであり、それは世界一だと思っています。
 しかし実際には、世界的経済競争力第一のマネー資本主義、少子高齢化と地域間格差など荒波のなか里山地域の劣化荒廃が度を強めています。県内全域で、農家林家とイノシシ、サル、シカの斗いは日常化しています。
 かつて西川福井県知事が「ふるさと納税」を提唱したとき、或る学者は税法理論上おかしいと異論を唱えていました。今、地方の自然も、経済も、生活も、どんなに厳しい状態になっているか、ご存知ないのでしょう。
 私たちの研究所が、課題解決をめざす実学研究を掲げているのはそのためです。
 この研究所は、science for science.(科学のための科学)ではなくて、science for society.(社会のための科学)さらにはscience for policy.(施策と行動のための科学)までを視野に入れて、しかも研究機関、教育機関、市民NPO、行政機関、企業団体など多様な主体とも連携協力、共動参加を呼びかけながら「福井県の自然と社会と文化の持続可能性」を高めるために寄与する研究をすすめてまいりたいと思います。
 県民のみなさまの積極的な「共動」「参加」「支援」「理解」をよろしくお願い致します。

2014年12月 進士五十八
 


経歴

1944年 京都市生まれ
1969年 東京農業大学農学部造園学科卒業
1987年 東京農業大学教授
1993年 東京農業大学総合研究所所長
1995年 東京農業大学農学部長
1998年 東京農業大学地域環境科学部長
1999年 東京農業大学学長(~2005年)
2007年 紫綬褒章

専門

農学博士、環境学、造園学

主な役職等

  • 自然再生専門家会議委員長(2003年~)
  • NPO法人美し国づくり協会理事長(2005年~)
  • 日本学術会議会員・環境学委員会委員長(2005~2011年)
  • 日本野外教育学会長(2006~2013年)
  • 自治体学会代表運営委員(2006~2012年)
  • 公益社団法人大日本農会副会長(2010~2014年)
  • 一般社団法人農あるくらし研究会会長(2011年~)
 

福井県との関係

  • 幼少期から小学校高学年まで福井県の吉川村(現在の鯖江市吉川町)で育つ
  • 福井ふるさと百景選定懇談会座長(2009年~2011年)
  • ふるさと福井景観づくり懇談会委員(2011年~)
  • 福井県里山里海湖研究所所長(2013年~)
  • 福井県立大学客員教授(2014年~)
  • 福井県立大学学長(2016年~)

福井県里山里海湖研究所

福井県里山里海湖研究所

〒919-1331 福井県三方上中郡若狭町鳥浜122-12-1

電話:0770-45-3580(受付:8時30分~17時15分[土日祝・年末年始を除く])

FAX:0770-45-3680 Mail:satoyama@pref.fukui.lg.jp

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