職名 | 研究員 |
分野 | 森里川海連環 |
職歴 | 京都大学生態学研究センター 学術振興会特別研究員(2000-2002) 名古屋大学情報文化学部 非常勤講師(2002-2003) 島根大学汽水域研究センター 研究機関研究員/研究員(2002-2006) 京都大学生態学研究センター 教務補佐員(2004) 鳥取県衛生環境研究所 特別研究員/上席研究員(2006-2016) 福井県里山里海湖研究所 研究員(2016-) 福井県立大学非常勤講師(2017) |
学位 | 博士(水産学)(北海道大学 2000) |
専門 | 個体群生態学、群集生態学、汽水域の生態学 |
ひとこと
汽水湖沼群である三方五湖を主なフィールドとして、人間活動と生態系の関係を歴史的に捉える「歴史生態学」の研究を行っています。
現在の沿岸生態系の姿は過去の人間活動の影響を反映しています。例えば、江戸時代の新田開発や戦後の治水工事は、海洋や汽水域の沿岸生息地を改変するとともに塩分環境にも影響を及ぼし、これらの影響の下、現在のベントス(底生生物)群集が形成されています。
私の研究では、水辺のベントス調査と歴史資料(古文書と地域伝承)の調査を組み合わせ、人間活動の歴史が現在のベントス群集にどのような影響を与えているのかを調べています。今日の自然再生活動は最新の科学的知見に基づくものが多いですが、ここに歴史的な視点(例えば歴史的なイベント情報・過去の生態系の姿・歴史的な知恵など)を加えることが私の狙いです。また、歴史資料には過去の自然災害や災害対策に関する情報も含まれているので、これらの情報を地域の気候変動適応に活かすことも視野に入れています。