先日、3月25日に若狭町観光船レイククルーズの船上にて、年縞博物館の北川学芸員が
「世界標準のものさし」である水月湖の年縞を案内・解説する「春の水月湖クルーズ」が開催されました。
船着き場の桜もとてもきれいでした。
今回の解説ツアーは年縞とはいったいどういうものなのかという説明から始まったので、この日初めて年縞を知った方にもよく分かる内容でした。そして、2006年に行われた年縞の掘削ポイントを巡ったり、水月湖年縞の形成にも深く関係している三方断層の活動が地形に与えた影響を見たりと、まさに百聞は一見に如かずという言葉の通り、実際に自分の目で現地の姿を見るという貴重な体験をしました。
年縞の採取方法を模型を使って解説する北川学芸員
この辺りから流れていた古気山川は断層活動で埋まってしまったそうです。
またこのツアーの直前に北川学芸員はフィンランドの湖の年縞採取に参加されており、その時のお話も聞くことが出来ました。曰く、フィンランドの湖は冬になると湖面が全面凍結し、道具を持ったまま歩いて年縞のある地点まで行くことができるので、船や大掛かりな装置も必要なく、水月湖の年縞よりもかなりコストを抑えた採取ができるそうです。ただし、気温はー15℃とのことでした……。
このような形式の解説ツアーは今回が二度目です。年縞解説と共に湖上から見る四季折々の湖の景色も堪能していただけますので、またこのツアーの企画を見かけた際には是非参加してみてください。